今回の修行は関善光寺での
戒壇巡りです。
戒壇巡りとは
真っ暗な回廊を歩き
その恐怖に打ち勝つ修行だそうです。
迫間不動尊


スタート地点は
岐阜県関市の迫間不動尊。
標高309メートルの迫間山の
中腹にある修験者の修行の場です。
しとしとと雨が降る中
山を下り約3キロ歩くと
のどかな田園風景が広がります。

この辺りに凧揚げの
世界チャンピオンが
いらっしゃるということを聞きつけ
その方に会いに行きました。
凧義の小屋

和凧職人の小川義明さん。
小川さんはこちらの工房で
絵を描き組み立て
全工程をひとりで行います。

ちなみに凧揚げは
平安時代に中国から伝わったとされ
江戸時代には庶民の間で
人気の娯楽となりました。

そんな伝統を引き継ぐ小川さんは
毎年世界各国で開催される
凧揚げ大会で
なんと優勝した実績を
お持ちなんです!

和凧の魅力を後世に伝えたいと
今も工房で凧作りに
励んでいらっしゃいます。
雨が降る中
さらに北に向かって歩き続け
そろそろお昼ごはんの時間です。

道中でみつけたこちらのお店で
昼食をいただきます。



名古屋を中心に東海圏で
よく食べられる名物の味噌カツ。
元々は戦後間もない頃、
どて鍋に串カツを浸して食べたのが
ルーツだと言われています。
美味しい味噌カツをいただいて大満足!
さらに続く
のどかな風景の中を歩きます。
やってきたのは
大変趣のあるこちらのお寺です。

天徳寺

天徳寺は室町時代創建の
曹洞宗のお寺です。
こちらには円空という
とても有名なお坊さんが
彫った仏像が祀られています。


円空は全国を旅してまわり、
訪れた場所で仏像を彫っては
そこに住む人たちに
その仏像をあげたそうです。
64年の生涯で
12万体の仏像を彫ったといわれ
そのうち約5000体が
現存しています。

円空の仏像は
荒々しく生命力があふれ
円空仏と呼ばれます。
円空仏にパワーをもらい
さらに歩き続けます。
修行場の関善光寺まで後ちょっとです。


関善光寺

関善光寺は1753年に創建された
天台宗のお寺です。
お寺の正式な名称は
宗休寺ですが、
長野県の善光寺を模して
本堂を建てたことから
関善光寺と呼ばれるようになりました。
こちらで体験させていただく戒壇巡りとは
本堂の下につくられた
真っ暗な地下回廊を歩き
恐怖に打ち勝つというものです。

そして御本尊の真下には
鉄の錠前があり、
その錠前に触ることで
罪を清め
死後の極楽浄土行きを
御本尊と約束することが
できるのです。


暗闇で前に進めなくなった時は「南無阿弥陀仏」と唱えてください。回廊から出てこられた時、きっと生まれ変わることができています。

この戒壇巡りで生まれ変わることができるんですね

僕は生まれ変わって、もっとコメント力のあるタレントになりたいです!
関善光寺の地下回廊は卍型で
全長は49メートル、
一度入ると出てくるのに
約5分かかります。

静かに階段を下り
回廊を進みます。
中は真っ暗、全く光がありません。
壁に取り付けられている
綱を頼りにゆっくり進みます。


はぁ~はぁ~、暗い~、見えへん~、恐い~

くっすん静かにしてよ、修行なんだから

ひゃーーー!!!


なに!?どうしたん!?

なにもありませんでした~、気のせいでした~涙
戒壇巡りは
黙って行うのが基本です。
手探りで進んでいくと
ようやく錠前にたどり着きました。

この錠前に触れると
願い事が叶うとも言われています。
しっかりと願い事をして
出口を目指しさらに進みます。
くっすんがあまりにも遅いので
先に行くことにしました。


河田さん、どこ!?どこ!?いや~~!南無阿弥陀仏…南無阿弥陀仏…
繰り返しになりますが
戒壇巡りは
黙って行うのが基本です。
手探りで進んでいくと
先に光が見えてきました。
そしてようやく出口です。


結局私とくっすんは
約6分間戒壇巡りをしていたのですが、
30分ぐらい回廊にいたのではないか
というほどかなり長く感じました。
戒壇巡りの最中は、
真っ暗闇ではいかに自分が無力かを感じ、
錠前を見つけて触った時には
真上にいらっしゃる御本尊と
つながることができたような気がして
ちょっとほっとしたのが印象的でした。
また、出口から元の場所に戻ってきた時には
辺りが明るくて全てを見ることができることに
感謝の気持ちを持つこともできました。
感じ方は人それぞれですが、
何かを感じ取ることに
戒壇巡りの意味があるのかもしれません。

ちなみにくっすんに
感想を聞いてみると…

いや~真っ暗で恐かったですねー
今回は生まれ変わって
コメント力アップ、とまでは
いかなかったようです。
引き続き修行がんばりましょう!
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