いつもは札所までの
約20キロの旅路を
ご紹介しているのですが、
今回は長編で
和歌山県の南部漁港から紀三井寺まで
約90キロを5日間で歩いた旅の
ダイジェストをお送りします。
南部漁港
スタート地点の南部漁港は
早朝でしたがすでに一仕事終えて
一段落といった感じでした。
1年を通じて様々な漁法が行われ
水揚げされるのは
イワシ、サバ、アジ、イセエビなど
約800種類です。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-00h48m08s232-1024x576.jpg)
みなべ町の海沿いを歩いていると
鹿島という島が見えます。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-00h48m37s730-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-00h48m58s867-1024x576.jpg)
この鹿島が
三つに分かれているように見えるので
昔の人はこの姿を「三つの鍋」に見立て、
三鍋→みなべと
この地域の名前にしたのだそうです。
諸説あるそうですが。
そしてみなべ町といえば
ブランド梅、南高梅発祥の地です。
この界隈で有名な
梅干館にお邪魔しました。
梅干館
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-00h51m20s069-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-00h51m34s020-1-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-00h51m43s905-1-1024x576.jpg)
梅干館は梅干しの販売はもちろん、
工場見学、梅干し作り体験、
梅酒作り体験もできる、
梅干しのテーマパークです!
強くて冷たい風が吹きつける中
峠を越え御坊市に入りました。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-00h54m54s229-1-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-00h54m01s646-1024x576.jpg)
歩き続けるととにかくお腹が空きます。
ちょっと早めの昼食を
獲れたての魚料理がいただける
はし長水産直売所で
いただくことにしました。
美味しいヒラメの刺身に舌鼓を打っていると
なにやら怪しげな男性が
少しずつ我々の所に近づいてきます。
警戒していると…
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-00h57m27s887-1024x576.jpg)
![新聞記者](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/新聞記者2-150x150.png)
あの~日高新報という新聞社の者ですが、取材させていただけませんか?
![河田](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-19-10h24m56s264-150x150.jpg)
新聞記者さん?
![くっすん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-19-10h26m01s907-150x150.jpg)
僕たちのことを新聞にのせてくれるんですか??
![新聞記者](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/新聞記者2-150x150.png)
はい、もし問題なければいいですか?
![河田](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-10-17-15h50m26s219-2-1-150x150.jpg)
どうぞ、どうぞ~!
というか、ありがとうございます~!
![くっすん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-11-06-19h16m16s615-2-150x150.jpg)
よろしければ一緒に美味しいお魚食べませんか?
地元の新聞記者さんが、
我々が歩いていることを聞きつけ
わざわざ取材に来てくれたんです!
そしてなんとこの日の夕刊に
記事を掲載してくれることに!
どんな内容になるのか楽しみです。
昼食後また紀伊半島をひたすら北上、
すると小さくて素朴な無人駅に到着しました。
紀州鉄道の学門駅です。
紀州鉄道
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h02m51s303-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h02m14s918-1024x576.jpg)
紀州鉄道は運行距離2.7キロメートルで
かつては日本一短いローカル鉄道でした。
現在は千葉県の芝山鉄道が
2.2キロメートルで
日本一短いローカル鉄道なのだそうです。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h04m37s003-1024x576.jpg)
学門駅という駅名から
多くの受験生が
切符を合格祈願のお守りにしたため、
紀州鉄道が切符をキーホルダーにしました。
この方がカバンなどにつけられて
いいかもしれませんねー。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h05m12s048-1024x576.jpg)
余談ですが、
全国のローカル鉄道は
非常に苦しい経営を
強いられているところが多く
紀州鉄道も例外ではありません。
しかし紀州鉄道は
会員制リゾートクラブの運営や
ホテル事業を手がけることで
路線を維持しているのだそうです。
本社も東京の日本橋にあるんですって。
なるほど、そういうことか~
お昼に取材してくれた
日高新報の本社が
学門駅のすぐそばにあるということなので、
せっかくなので我々が紙面に載っている
夕刊をいただきに伺うことにしました。
よく考えると
めちゃくちゃ厚かましいですね。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h05m50s003-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h07m16s938-1024x576.jpg)
本社の前でいただいた
刷りたてホヤホヤの夕刊。
私河田とくっすんは…、
なんと!
一面に掲載していただいたのですー!
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h06m43s219-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h08m22s392-1024x576.jpg)
日高新報さん、
本当にありがとうございましたー!
日高新報本社を出て再び歩き始めます。
のどかな風景が続き
少しずつ日が暮れてきました。
この日はこの時点で
かなりの距離を歩いていて
二人ともかなり疲れが蓄積しています。
特にくっすんはつらそうです。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h10m06s914-1024x576.jpg)
![くっすん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h10m06s914-2-150x150.png)
ふくらはぎが痛くなってきました
![河田](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h11m44s370-150x150.png)
そこは太ももだよね?
太ももとふくらはぎを間違えるほど
疲れているようです。
しかし、ご近所の皆さんから
差し入れをいただいたり
応援してもらったりして
なんとか爪かき地蔵まで
たどりつきました。
爪かき地蔵
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h13m18s445-1-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h12m25s380-1-1024x576.jpg)
弘法大師がこの地を訪れた際、
地元の人たちの無病息災を祈願して
自分の爪で岩に
お地蔵さんを刻んだといわれています。
歩いていると様々な場所で
弘法大師の足跡に触れることが
できますね。
日を改めてさらに歩きます。
この日は峠を越えて約16キロ、
レトロな街並みが素敵な湯浅町です。
醤油発祥の地として有名ですよね。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h16m41s588-1024x576.jpg)
そんな町の中に
めちゃくちゃレトロな薬局を発見!
見学させてもらいました。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h17m28s596-1-1024x576.jpg)
創業約300年の樹定薬局。
とにかく珍しい代物だらけです。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h19m01s723-1-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h19m31s670-1024x576.jpg)
すると何を思ったのかくっすんが突然…
![くっすん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h20m16s215-150x150.jpg)
これ、味見してみていいですか?
![河田](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h20m26s539-150x150.jpg)
正気か、くっすん!?
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h19m43s255-1-1024x576.jpg)
![くっすん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h20m16s215-150x150.jpg)
…なるほど、
濡れぞうきんの味がします。
![樹定薬局のオーナーさん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/09/FF6E2317-F564-4620-A5AC-0B123F255B52.png)
味見された方は初めてです…
濡れぞうきんの味って何??
薬の味見はさておき、
歩きすぎて太ももやら足のつけ根やら
いろんなところが痛むくっすんに
おすすめの薬をお願いしました。
すると出てきた薬は…
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h20m56s384-1024x576.jpg)
お店のイメージとは全然違う薬でした。
さあ、ここから紀三井寺に向けて
最後の難関、ラストスパートです。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h23m44s905-1024x576.jpg)
方寸峠、糸我峠、拝ノ峠、藤白峠、
四つの峠を越えていきます。
途中で雪が降ってきました。
この日はずいぶん冷え込んでいます。
そして徐々に薄暗くなってきました。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h25m30s375-1024x576.jpg)
今回は西国三十三所巡礼編で
最も過酷だったかもしれません。
四つの峠を越えた時には
もうすっかり日が暮れてしまいました。
二人とも疲れはピークです。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h28m42s693-1024x576.jpg)
最後の力を振り絞り歩き続けると
暗闇の中ついに
紀三井寺の楼門が見えました!
ラストは231段の石段。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h29m09s758-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h29m43s211-1-1024x576.jpg)
なんとか上りきり紀三井寺に到着です!
紀三井寺
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h30m58s443-2-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h31m40s132-1024x576.jpg)
紀三井寺の正式名称は
金剛宝寺護国院です。
一般的には紀三井寺の名で
知られていますが、
これは「紀州の三つの井戸が有るお寺」という
意味なのだそうです。
今でも境内には井戸があり
きれいな水が湧いています。
本堂に入ると
ご住職が我々が来るのを
待ってくださっていました。
こんなに遅くなってしまってすみません。
そしてありがとうございます!
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h34m15s111-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/12/vlcsnap-2021-12-30-01h35m07s796-1024x576.jpg)
今回は5日かけて約90キロを歩く
しかも峠を越える
大変厳しい旅路でしたが、
改めて「昔の人は偉いなぁ!」という思いを
強くしました。
コメント