兵庫県三田市にやってきました。
スタート地点の三田本町は
江戸時代、交通の要衝として栄え
町家や商家が約1キロにわたり連なり
西国巡礼の宿場町としても賑わったそうです。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-18-23h35m16s918-1024x576.jpg)
今回はここから約23キロ歩いて
播州清水寺を目指します。
三田城跡
まずやってきたのは三田城跡です。
ここには天守がなく
陣屋だけの小さな城だったそうです。
江戸時代初期に
ここを治めていたのは九鬼家です。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-18-23h36m13s070-1024x576.jpg)
元々鳥羽を治めていた九鬼家は
織田信長や豊臣秀吉の
お抱えの水軍として活躍し
その名を全国に轟かせていました。
しかし、1633年に海がないここ三田に
国替えとなってしまいます。
海がなくては水軍を
維持することができません。
なぜ国替えになったのか。
実は力をつけすぎた九鬼家の水軍を
幕府が恐れて三田に移したのだそうです。
![くっすん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/09/32110620-EB40-4465-9635-CF8404793965.jpeg)
まるで漫画「課長 島耕作」の世界ですね。
![河田](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/09/99564421-A51D-4F45-A90C-21715B8F03F8.jpeg)
そうなの!?
しかし当主の九鬼嘉隆は
城のすぐそばにある三田御池に舟を浮かべ
水軍の鍛錬を続けたそうです。
またいつか海に出て
水軍で活躍する日を
夢見ていたのかもしれません。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-18-23h38m29s345-1024x576.jpg)
三田城跡から歩くこと約10分。
九鬼家が三田を治めることになってから
菩提寺となった心月院にたどり着きました。
現在も九鬼家歴代のお墓があります。
ご住職が境内を案内してくださいました。
心月院
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-18-23h39m13s648-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-18-23h39m42s228-1024x576.jpg)
![河田](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/09/99564421-A51D-4F45-A90C-21715B8F03F8.jpeg)
あそこに大きな釜がありますね!
![住職](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-20-10h53m28s199-150x150.jpg)
あの釜はね、「かまわんといて」という釜です。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-18-23h39m51s011-1024x576.jpg)
![くっすん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/09/32110620-EB40-4465-9635-CF8404793965.jpeg)
中に金魚がいますよ。
![住職](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-20-10h53m28s199-150x150.jpg)
あんまりのぞき込むと「きんぎょ迷惑」になりますから気をつけてください。
ご住職のテッパンネタですね!?(笑)
心月院は
第二次世界大戦後
日本の復興に尽力した
白洲次郎ゆかりのお寺でもあります。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-18-23h41m13s487-819x1024.jpg)
白洲次郎の祖父退蔵は
九鬼家の家老を務めていていました。
そんな縁から
心月院には代々白洲家の墓が
建てられています。
日本で初めてジーンズを
履いたという白洲次郎。
さすが墓石もスタイリッシュですね。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-18-23h41m51s374-1024x576.jpg)
続いてやってきたのは金心寺です。
金心寺は「三田(さんだ)」という
地名の由来が伝わっているお寺です。
金心寺
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-20-09h18m53s155-1024x576.jpg)
金心寺の御本尊は弥勒仏で
昭和7年に修復作業が行われました。
その時に弥勒仏の体内に
文字が書かれていることがわかったのです。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-18-23h47m32s011-1024x576.jpg)
その体内には
「当地は松山の庄というが
これを金心寺三福田により三田と改む」
と書かれていました。
【三福田とは】
敬田 人を敬う心の田
恩田 恩を忘れない心の田
悲田 困っている人を助ける心の田
この三つを大切にするようにと
この土地の名を「三田」にしたそうです。
実はとても思いやりの気持ちがつまった
地名なんですねえ。
金心寺を後にして歩き続けます。
しかしこの日はほとんど人に会わず
誰ともお話しすることがありません。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-18-23h42m47s390-1024x576.jpg)
![河田](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/09/99564421-A51D-4F45-A90C-21715B8F03F8.jpeg)
いつもなら出会う人にけっこう声をかけてもらうもらうのにねえ。
![くっすん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/09/32110620-EB40-4465-9635-CF8404793965.jpeg)
そうですね、いつも皆さん気安く声をかけてくださいますよね。
![河田](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/09/99564421-A51D-4F45-A90C-21715B8F03F8.jpeg)
それを言うなら「気安く」じゃなくて「気軽に」だよね?
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-20-09h21m56s504-1024x576.jpg)
そんなどーでもいい話をしていると
標高552メートルの御嶽山が見えてきました。
目的地の播州清水寺はこの山の頂上です。
すると郷原ディレクターが…
![郷原ディレクター](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG-5164-150x150.jpg)
実は午後5時までに播州清水寺に着かないといけないんです。
![河田](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-20-09h25m26s029-2-150x150.jpg)
えーーー!?
![郷原ディレクター](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/IMG-5164-150x150.jpg)
あと1時間しかありません。
![くっすん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-20-09h25m38s107-2-150x150.png)
もっと早く言ってくださいよ~
ここからは本格的な山道です。
しかも石がたくさん
落ちているような場所もあり
足場もかなり悪く
山頂まで登るのは一苦労です。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-20-09h20m52s372-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-20-09h24m00s698-1024x576.jpg)
登り始めてしばらくすると
くっすんのペースが落ちてきました。
かなり辛そうですが、
くっすんを待たずに先に進むことにしました。
別に見捨てたわけではないんですよ!
午後5時までに着かなければならない
ということなんです!
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-20-09h26m04s908-1024x576.jpg)
山道の最後は石段があり
ようやく播州清水寺が見えてきました。
山の麓から約30分かかりました。
播州清水寺
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-20-09h30m48s730-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-20-09h35m19s443-1-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-20-09h32m38s798-1024x576.jpg)
無事に御朱印をいただいたところで
くっすんがようやく到着しました。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-20-09h34m37s109-1-1024x576.jpg)
午後5時に間に合わすため
相当がんばったのでしょう。
かなりヤバイ顔で本堂に入ってきたので
お寺の皆さんは
ちょっとびっくりされていました。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-20-09h35m28s269-1024x576.jpg)
御本尊に手を合わせると
不思議と山登りで疲れた体が
癒やされるような気がしました。
播州清水寺へは車か
JR相野駅前からバスで行くこともできます。
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