京都府舞鶴市内を歩く今回の旅、
全行程で約28キロです。
目指すのは松尾寺、
「まつおでら」と書いて
「まつのおでら」と読みます。
田辺城跡
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出発地点は田辺城跡です。
戦国武将、細川幽斎(藤孝)が築いた城で
関ヶ原の合戦の際には
石田三成軍15000の軍勢に攻められます。
籠城する幽斎軍はわずか500。
圧倒的に不利な情勢の中
約50日の籠城の末
後陽成天皇の勅命により開城しました。
結局石田三成軍は田辺城を
攻め落とすことができなかったのです。
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田辺城跡から歩き始め約1キロ、
妙法寺が見えてきました。
妙法寺
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細川幽斎が田辺城を築城した頃
ここ妙法寺を訪れました。
その時に住職の日賢上人を試すため
歌を詠むよう命じます。
その時に日賢上人が詠んだ歌がこちらです。
世の中は
風呂や柄杓にさも似たり
入る時ばかり我ものにして
要するに
初対面の人に「歌を詠めというのは失礼だ」
という意味の歌を詠んだのです。
これに幽斎は感銘を受け
妙法寺の本堂を建て
立派な鬼瓦も作りこの地域を
守らせたそうです。
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妙法寺を出て約8キロ歩きました。
そうすると見えてきたのが
舞鶴赤れんがパークです。
舞鶴赤れんがパーク
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明治時代に海軍の武器庫として
30棟建築された赤れんが倉庫。
倉庫1棟建設するのにれんが30万個が必要で
そのれんがは大阪の岸和田や貝塚で
生産されました。
そしてれんがを大阪から輸送するのは船で
下関をぐるっとまわって舞鶴まで運んだそうです。
現在は博物館、ショップ、
イベントホールなどとして活用され
大勢の方に利用されています。
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赤れんがパークから歩いて約15分、
商店街にたどり着きました。
この辺りでお昼ごはんを
いただこうと思っていたら
こんなのぼりが。
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せっかくなのでこちらで
肉じゃが定食をいただくことにしました。
明治時代に海軍鎮守府が舞鶴に設置され、
初代指令長官として
赴任したのが東郷平八郎です。
その東郷平八郎が肉じゃがを
考案したということなのですが…
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![伊庭さん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-06-18h39m20s904-150x150.jpg)
東郷さんが若い頃、留学先のイギリスでビーフシチューを食べてその美味さに感動し、日本でも海兵に食べさせたいと思い作らせたそうです。
![河田](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-06-18h44m11s333-2-150x150.jpg)
へぇ~、最初はビーフシチューを作るつもりだったんですね?
![くっすん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-06-18h41m14s394-150x150.png)
でもビーフシチューとは全然違いますよね(笑)
![伊庭さん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-06-18h39m20s904-150x150.jpg)
そうなんです。当時ビーフシチューを作るための調味料がなくて、醤油や砂糖などで作ったので肉じゃがが誕生したんです。
ちなみに「肉じゃが発祥の地」としては
広島県呉市も名乗りをあげています。
東郷平八郎は舞鶴に来る前は
呉に赴任していたので
呉でも「肉じゃが発祥の地」として
ご当地グルメPRをしているのです。
舞鶴も呉もお互いを尊重しつつ
肉じゃが文化を盛り上げているそうですよ。
美味しい肉じゃがをいただき大満足で
再び歩き始めました。
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見えてきたのは日本海に面した桟橋です。
しかしこれはただの桟橋ではなく
引揚桟橋と呼ばれています。
引揚桟橋
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第二次世界大戦で満州やソ連に
出兵していた人たちが終戦後
船に乗って帰国したのがここ引揚桟橋で、
約66万人がこの引揚桟橋に
帰還したといわれています。
実はくっすんのおじいさんは
シベリアに抑留されていたそうで
もしかしたらこの引揚桟橋から
日本に戻ってこられたのかもしれません。
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引揚桟橋からさらに歩き続け
スタート地点から約27キロの所まできました。
ここからは登り坂です。
足の痛みに耐えながら歩き続けると
山の上の集落にたどりつきました。
そこで「大杉の清水」と呼ばれる
湧き水を発見!
この水が冷たくて美味しくて最高でした。
昔の旅人たちもこの湧き水で
疲れを癒やしたんでしょう。
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休憩していると
目の前に不思議な光景が広がっていることに
気づきました。
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![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-06-19h06m56s098-1024x576.jpg)
海よりも手前の平地の方が
低い位置にあるように見えます。
看板もあって
「逆さ海」と呼ばれているようです。
不思議ですね~!
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長い登り坂が続きます。
スタート地点から歩くこと約27キロ、
石段を上りようやく
松尾寺に到着することができました。
松尾寺
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御本尊は西国三十三所の札所で唯一の
馬頭観音菩薩です。
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宝冠に馬頭をいただいた
忿怒の相の菩薩で、
馬の様な勢いで
魔を打ち伏せてくれるそうです。
交通安全、農耕、競馬などに
ご利益があるといわれています。
過去に西国三十三所巡礼を5回まわった
名誉住職の松尾さんにお話を伺いました。
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![松尾さん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-06-19h15m06s167-150x150.jpg)
「歩」という漢字は、「止まることが少ない」とも読めるでしょ。歩くことで人間は脱皮できるんだと思いますよ。
![河田](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/09/C5161DA5-4E58-4786-B85C-8345E04EF73D.jpeg)
なるほど~!
歩き続ければ僕たちも脱皮できますか!?
![松尾さん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-06-19h15m06s167-150x150.jpg)
二人ともなかなか煩悩が多そうやねぇ(笑)
![くっすん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/11/vlcsnap-2021-11-06-19h16m16s615-150x150.jpg)
ばれましたか(笑)
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