古都奈良を歩く今回の旅。
大和郡山から興福寺の南円堂に向かいます。
松尾寺
スタート地点は早朝の松尾寺です。
この日は10月17日、
朝はずいぶん気温が低くなってきました。
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松尾寺は718年に舎人親王が
自身の厄除けを祈願し建立した
日本最古の厄除け霊場です。
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境内の四つの角のある
釣り鐘、お堂、本堂、霊石を
懺悔の言葉を述べながら108周まわります。
声に出すことによってそれが観音様に届き
厄がはらわれるそうです。
しかし108周は大変ですね。
松尾寺を後にし
奈良市の方角を目指して歩き出します。
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細い坂道を上ると
趣のある山門が見えてきました。
1663年に江戸時代の茶人、片桐石州が
父親の菩提寺として建立した慈光院です。
慈光院
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![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-09h32m46s309-1024x576.jpg)
石州は徳川家綱や水戸光圀に茶の湯を教え
当時「茶は石州」「剣は柳生」とまで
讃えられた大茶人です。
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お寺の境内に入ろうとすると
くっすんが屋根を指さし、
![くっすん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-15h45m32s657-150x150.jpg)
か…、か…、か…、
かや…、かや…
ん~、かやぶき屋根!!!
![河田](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-15h50m26s219-1-150x150.jpg)
おー、ついに覚えたのね!
「茅葺き屋根」のことを「あらびき屋根」と
頭にインプットしてしまい、
それ以来なかなか覚えられなかったくっすんが
ついに覚えました。
その後
お庭を眺めながら
お茶をいただきました。
この庭園は
大和三名庭(慈光院、群芳園、當麻寺)の
一つに数えられています。
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![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-09h35m10s768-1024x576.jpg)
歩き始めて3時間、
大和郡山ならではの風景が見えてきました。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-09h46m18s752-1024x576.jpg)
大和郡山といえば金魚の養殖が盛んです。
1724年、当時の藩主柳澤吉里が
藩士の副業として
金魚の養殖を奨励したのが始まりです。
現在も養殖が行われ
年間約5800万匹を出荷しています。
金魚を養殖しているため池を
眺めながら歩いていると
用水路に金魚の大群が!!
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-09h47m45s877-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-09h47m53s872-1024x576.jpg)
せっかくなので捕まえてみよう!と
はりきって用水路に入るおっさん二人。
思いっきり童心に返ってます。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-09h49m36s963-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-09h53m10s845-1024x576.jpg)
捕まえた金魚を逃がしてやり
再び歩き始めます。
スタート地点から約10キロ、
大きくて立派な山門が見えてきました。
唐招提寺です。
唐招提寺
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-09h57m37s162-1024x576.jpg)
鑑真和上が来日した5年後の759年に建立され
1998年に世界遺産に登録されました。
この立派な金堂は
一緒に来日していた鑑真の弟子が
ギリシャのパルテノン神殿の設計図を元に
建てたと考えられています。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-09h59m45s808-1024x576.jpg)
そしてその金堂に祀られている千手観音、
全部で953本の手があります。
鑑真が日本に来られた時に
小さな千手観音を持っていたことから
弟子たちがこの千手観音を
作ることにしたのだそうです。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-10h00m45s550-1024x576.jpg)
また、唐招提寺には
日本で亡くなった鑑真のお墓があります。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-10h02m36s183-1024x576.jpg)
南円堂まであと5キロ。
ここで松本ディレクターが…
![松本<br>ディレクター](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/松本D-150x150.jpg)
ディレクター
南円堂の特別拝観が午後5寺までなので、このペースでは絶対間に合わないわー。どうする?
![河田](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-15-22h20m10s835-150x150.jpg)
「どうする?」って?
![松本ディレクター](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/松本D-150x150.jpg)
走る?
![くっすん](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-12h38m23s176-150x150.png)
えーーー、無理~~
南円堂の特別開扉は年に一度だけで
毎年10月17日と決められています。
この機会を逃すとまた一年後…。
時間を忘れ金魚すくいに興じたことを
心から悔やみつつ
国道沿いを走り始めました。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-10h12m45s613-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-10h09m25s704-1024x576.jpg)
なんとか5時前に興福寺に到着~
走り疲れたくっすんは
入り口の前で倒れ込んでしまいました。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-12h40m02s522-1024x576.jpg)
南円堂
興福寺の南円堂は
813年に藤原冬嗣が
父親の冥福を願って建立した
日本で最大の八角円堂です。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-10h15m24s124-1024x576.jpg)
興福寺には数多くの歴史ある建造物があり
その中でこの再建されたこの南円堂は
最も新しいものということになります。
そしてこの南円堂の完成で
興福寺は整ったと言われています。
お寺の中の一つのお堂が札所というのは
とても珍しいですよね。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-10h18m01s283-1024x576.jpg)
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-10h16m47s234-1024x576.jpg)
安置されているのは
国宝の不空羂索観音菩薩座像
(ふくうけんさくかんのんぼさつ)。
手に持つ羂索(けんさく)という網で
人々の願いをすくい取るそうです。
年に一度の特別開扉。
道中走ってしんどい思いはしましたが
その甲斐あって貴重な経験を
させてもらうことができました。
![](https://mukaera.com/wp-content/uploads/2021/10/vlcsnap-2021-10-17-10h17m44s723-1024x576.jpg)
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