【スペイン|ブニョール・トマト祭り】60日間ほぼ世界一周

今回は世界でも大変有名なお祭りに参加します!

スペイン王国
首都  マドリード
人口  約4700万人
公用語 スペイン語
通貨  ユーロ

そのお祭りとは…

トマト祭り!!

大勢の人たちが互いにトマトをぶつけ合うという奇想天外なお祭りです。

その起源ははっきりしていませんが、1940年代に町で口論になった若者が屋台で売られていた八百屋さんのトマトを投げつけたというのが始まりなんですって。

そこからこんな奇祭に発展するなんて、スペインの皆さんの発想力と実行力と遊び心がすごすぎます。

というわけでそのトマト祭りの舞台スペイン東部バレンシア州のブニョールという小さな田舎町にやってきました。

人口約1万人の町、ブニョール

開催日は毎年8月の最終水曜日。ブニョールは人口1万人の町なのですが、このトマト祭りには世界中からなんと!2万人がこのブニョールに集まります!

以前は参加無料でしたが、現在は参加費10ユーロで予約制、人数制限もあるということです。

この通りでトマト祭りが行われるのですが、道幅は広くありません。

町を散策したのですがトマト祭り前日は意外と静かでした。

あれ、店先で何やら作業をされている人がいます。

店先で作業されているモヒカンのお兄さん。

すみませーん、何してるんですか?

店にカバーをかけてるんだ。こうしないとトマトまみれになって店が大変なことになるから。トマト祭りは初めて?

はい、初めてです。

トマト祭りを楽しむなら最前線にいけよ。

トマト祭りを楽しむなら最前線、地元のモヒカン兄さんにアドバイスしてもらいました!

そして辺りを見てみると…

ビニールシートでカバーしています
トマト祭りに向けて準備万端です。

なるほど、地元の人は明日のトマト祭りに備えているんですね。確かによく見ると町のいたる所で建物がビニールシートなどで覆われています。

日が暮れてくると徐々に町を歩く人が増えてきて夜になると大変な賑わいに。トマト祭りの前夜祭といった感じです。

トマト祭りのメインストリートは大勢の人で賑わっています。
仮装で町に出かける人も多く見かけました。

トマト祭り前夜は夜通し食べて飲んで楽しむ人であふれかえります。

そのまま路上で夜を明かす人も大勢いてびっくりしました。

そのまま路上でトマト祭り本番を迎える人が多くて驚きました

そしてあくる日午前9時、いよいよトマト祭り本番です!

大勢の人たちがメイン会場となる通りに集まってきて町全体の熱気が一気に高まります。

いきなり朝からテンション最高潮です!

トマト祭りはトマトを投げ合う様子がめちゃくちゃインパクト大ですが、実はパロ・ハボンと呼ばれる行事からスタートします。

スペイン語でパロは棒、ハボンは石鹸という意味で、その名の通り石鹸をが塗られた棒が通りの真ん中に設置されます。

この棒の一番上には生ハムのかたまりが取り付けられていて、この棒を登り誰かが生ハムをゲットしたらトマト祭りスタート!という段取りです。

棒の先端に生ハムのかたまりがぶら下がっています。

このパロ・ハボンは競争でスタートの合図と共に生ハムを獲ろうと大勢の人たちが殺到します。

よ~し、こうなったら私もチャレンジするしかありません!

子供のころは小学校の校庭の登り棒で鍛えました、決して苦手ではありません。

そしてついに合図のサイレンがなりました!

棒の周辺は登ろうとする人たちでごった返しています。みんな人の肩や頭の上に乗って棒にしがみつきます。これは思ってた以上に激しい!!

人ごみにもみくちゃにされてなかなか身動きがとれません!

しかも欧米からやって来た体が大きくて屈強な若者が大勢もみ合っているので、私のような華奢な日本人にはかなりきついです。もう、もみくちゃです。

しかし、日本からはるばるスペインのブニョールまでやって来たのでここでひるむわけにはいきません。

体のごっついお兄さんに「すんません、肩の上に乗せてくれません?」とお願いをして棒に飛びつきました!

体の大きな外国人のお兄さんの肩に乗らせてもらって棒に飛びつきます!
なんとか棒にはたどり着いたのですが…
すぐに引きずり下ろされてしまいました。

何度かチャレンジしたのですが石鹸で滑るし、掴まれるし、引っ張られるし、踏みつけられるし、結局全然ダメでした~

みんなが棒を登り始めて約2時間、ようやく地元の青年が生ハムにたどり着きパロ・ハボン終了ー。

生ハムにたどり着いた青年
生ハムと見事に獲得した人はみんなから祝福されます

大勢の人たちが棒を登ろうとすることでどんどん石鹸がとれていき登りやすくなったところで狙うのがコツらしいです。

これからチャレンジする方は後半に勝負することをおすすめします。

パロ・ハボンで大いに盛り上がっていると、遠くからトラック数台がゆっくりとこちらにやってきます。

ここからトマト祭りラ・トマティーナの本番です!

群衆をかき分けるようにトラックがゆっくりと進みます。
荷台はトマトでいっぱい!
トマトめがけて大勢の人が飛び込みます。

トラックの荷台に積まれたトマトは全部で約100トン。荷台の上から係りの人たちが遠慮なくトマトを投げつけてきます。

ここからみんなトマトを拾って手当たり次第周りの人めがけてぶつけるわけです。

全身トマトまみれ

祭りのど真ん中にいるともうわけがわかんない状態でトマトまみれに!

印象的だったのがトマトがよく冷えていたこと。夏のお祭りなので腐らないように冷やしていたのでしょう。

トマト祭りは約1時間で終了。

その後驚いたのは後かたずけの早さ!職員の皆さんが手際よく清掃します。

職員の人たちが一気にかたずけます。
先ほどまでの盛り上がりがウソのように町は落ち着きを取り戻します

ホースで勢いよく散水しトマトを洗い流してあっという間に元どおりの町の姿に戻りました。

世界的にも有名な奇祭トマト祭りには日本からも多くの方が参加していてこの2日間で日本人の若者数十人に出会いました。

とても貴重な体験ができるのでいいと思うのですが、窃盗などの被害も報告されています。

実際にうちのスタッフも人ごみの中でリュックサックを刃物の様な物で切られ貴重品を奪われてしまいました。祭りの賑わいで全く気付かなかったそうです。

これから参加される方はくれぐれもご注意ください。

「お疲れ様でした」

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