【穴太寺】西国三十三所・第二十一番札所(京都府亀岡市)

西国三十三所巡礼

この西国三十三所巡礼シリーズ
もっとも高い山に登ったのが今回です。

愛宕神社第一の鳥居

愛宕神社第一の鳥居

京都市右京区の愛宕神社第一の鳥居から出発し
愛宕山(標高924m)の山頂にある
愛宕神社を経て、
山を下り穴太寺を目指すルートです。

第一の鳥居を出発して約500m
早速上り坂が見えてきました。

試峠(標高186m)

ここは試峠(標高186m)と呼ばれ、
この峠を登るのがつらければ
愛宕山は断念する。
昔の人は愛宕山を登ることができるかどうか
この峠で試みたそうです。

峠の頂上は両側が急勾配になっていて
見通せないため、
真上にカーブミラーが設置されていました。
めずらしいですよね~

頭上に設置されたカーブミラー

歩くこと1.6キロ、いよいよ愛宕山です。

山頂の愛宕神社へは徒歩でしか
行くことができない上、
大変道のりが厳しいので
英語と日本語で注意喚起する
看板がありました。

「往復5時間以上かかります。日没になると危険です。」

くっすんはこの看板のメッセージを
しっかり受け止め引き返そうとするので
説得してから登り始めました。

愛宕山にはユニークな言い伝えがあります。

その昔、愛宕山比叡山がケンカをしました。
それで比叡山愛宕山をたたいて
タンコブができ
そのタンコブの分だけ愛宕山が高いのだとか。

タンコブのようにも見える(?)愛宕山山頂

さて山道を歩き始めて約30分、
山頂から下りてきたという男性に
声をかけていただきました。

いつもテレビ見てますよ~

河田
河田

ありがとうございますー!

西アナやね!

河田
河田

あっ、いえ、河田といいます…。

あ~、そうかごめん!
しばらくインドに取材行ってたねえ。

河田
河田

それは山中アナです~。

気を取りなおしてさらに登ること約20分、
また男性とすれ違いました。

河田
河田

こんにちは~!

よくテレビで山登って滝を紹介してるねえ!

河田
河田

それは上泉アナウンサーなんです~。

そうか、そうか、がんばってやー!
はっはっはっー(笑)

アナウンサーだと
認識してもらえるだけありがたい、
そういうことにしましょう。

登り始めて約1時間半、
やっと五合目です。
標高550mですが
ごらんのような絶景が!
目線より下に雲が広がっています。

愛宕山五合目からの景色

さらに坂道と石段が続き
3時間20分かけてようやく
愛宕神社に到着です!
登山に慣れていないと
かなりハードです。

愛宕神社

標高924mにある愛宕神社
火の神カグツチノミコトを祀っています。
火事が多かった昔は
特に人々の信仰を集めました。

そしてその信仰が今も受け継がれ
火伏札は京都の台所に欠かせないお札です。

火伏札

さらに昔はかまどでご飯を炊いていたため
愛宕神社しきみの葉をかまどで燃やし
防火と家内安全を祈ったそうです。

樒(しきみ)

境内の荘厳な雰囲気に浸りながらくっすんは、

くっすん
くっすん

歴史を感じさせる
あらびき屋根がいいですねぇ~

河田
河田

それを言うなら茅葺き屋根やね。
ちなみにこれは檜皮葺やで。

あらびき屋根ではなくて、檜皮葺の屋根。

愛宕神社には
有名な戦国武将にまつわる逸話も。

昔ここには勝軍地蔵という大変有名な
お地蔵さまが祀られていたそうです。
安土桃山時代、明智光秀織田信長を討つ前に
ここ愛宕神社を訪れてお参りをし
いつ本能寺信長を攻めるか
おみくじを引きました。

光秀は3回「凶」を引き
4回目に「吉」を引いた時に
本能寺に攻め入り、信長を討ったそうです。

ここからは長ーい下り坂です。
登り坂より足腰に
負担がかかっているような気がします。

長い下り坂は足腰にきます。

愛宕山に入って約8時間、
ようやく麓まで下りてきましたー。
河田&くっすんとスタッフ全員
もう疲労困憊です。

足を引きずるように歩いていると
水がとてもきれいな小川を発見!
疲れた足を癒そうと
川に両足をつけてみました。

くっすん
くっすん

気持ちいい~!
水がギンギンに冷えてるぅ~

河田
河田

それを言うならキンキンやね。

昔の旅人たちもこんなことをして
旅の疲れを癒していたのかなあ。
さて、しばらく休憩してから
再び歩き始めました。

亀岡市に入り歩き続けると
辺りに民家などの建物が増えてきました。
そんな中ある建物に「保津川下り」の文字が。

保津川下り

亀岡から嵐山まで約90分かけて下ります

今や京都観光で
すっかりお馴染みの保津川下り
その起源は古くなんと西暦1606年。
当時は米や炭など丹波地方の産物を
京都の町中に運ぶ産業水路でした。

いかだで物資を運ぶ昔の人たち

元々保津川は川幅が狭く
細長いいかだしか通れませんでしたが
人力で川幅を広げる工事をし
大きな船も通れるようにしたそうです。

この日歩き始めて約13時間、
ようやく穴太寺に到着しました~!

穴太寺

第二十一番札所・穴太寺
  • 宗派  天台宗
  • 開祖  大伴古麿
  • 創建  705年
  • 御本尊 聖観世音菩薩

穴太寺の御本尊は聖観音、
別名「身代わり観音」と呼ばれています。

この観音様を彫った仏師が命を狙われた時に
身代わりになって仏師の命を救ったそうです。

さらに本堂の奥には
お釈迦様が亡くなられた様子を表す
涅槃像が祀られています。

さわることができる涅槃像

この涅槃像はさわることできます。
自分の体の部位でご利益を
いただきたいところをさすります。


私はお腹をこわしやすいので腹部を
くっすんは長距離歩くと
足のつけ根がすぐ痛くなるので
つけ根をさすらせてもらいました。

触ることでご利益をいただける仏さま、
昔の人たちにとっては身近に感じる
仏さまだったのかもしれませんね。

穴太寺の御朱印

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