【正法寺(岩間寺)】西国三十三所・第十二番札所(大津市)

西国三十三所巡礼

今回は長い旅路です。
京都市伏見区の寺田屋から
宇治市を経由し
滋賀県大津市の正法寺
通称岩間寺までの約24キロまで歩きます。

岩間寺岩間山の山頂付近なので
かなり厳しい道のりです。

スタート地点の寺田屋
幕末の志士、坂本龍馬
襲撃された場所として
大変有名ですよね。

寺田屋

早朝の寺田屋
開館は午前10時です

1866年1月、
寺田屋に滞在中の龍馬
伏見奉行所の役人に襲われました。
龍馬はピストルで応戦しながら
追っ手をかわし裏階段から庭に出て、
約500メートル走って
材木納屋で救援を待ったそうです。

その間
後に龍馬の妻になるおりょうが機転を利かし
寺田屋から薩摩藩邸まで走り
助けを呼びにいきました。

せっかくなので
寺田屋から薩摩藩邸跡地まで
おりょうのように
くっすんに走ってもらいました。

薩摩藩屋敷跡まで走ったくっすん
材木小屋でくっすんを待つ私河田

材木小屋で合流し
歩くこと約6キロ。
とても立派なお寺にやってきました。

萬福寺

萬福寺の山門

萬福寺は1661年に
中国の隠元いんげん禅師によって建てられたお寺で
あらゆる所に中国様式が
取り入れられています。

私たちが普段食べているインゲン豆
実は中国から日本に伝えたのが
隠元禅師なのです。

境内で栽培されているインゲン豆

その他にもスイカ蓮根たけのこ
隠元禅師によってもたらされました。

そしてもうひとつ隠元禅師がによって
日本に伝えられたのが…

開梛(かいぱん)と呼ばれる木魚

お坊さんが叩く木魚です。
しかし一般的な木魚とは
形もサイズも違いますよね。

これは開梛かいぱんと呼ばれる物で
木魚のルーツです。
まさに木の魚ですね。

目を閉じることなく泳ぎ続ける魚のように
人間も休む間を惜しんで
修行するように、
という意味が込められているそうです。

現在も寺全体に時刻を告げるために
使われています。

寺全体に音が届くよう長い棒で強く叩きます

隠元禅師に感銘を受け
弟子になった人の一人に
鉄眼禅師という方がいます。

その鉄眼禅師のお寺が
萬福寺から徒歩2分の場所にあるので
そちらにも伺いました。

宝蔵院

1669年に創建された宝蔵院
ここは日本で初めて
印刷が行われた場所なのです。

鉄眼禅師はもっと大勢の人に
教本を届けたいという思いから
版木を彫って印刷を始めます。

なんと17年かけて
約6万枚の版木を製作しました。

約6万枚の版木が今も保管されています
教本の版木

さらにその当時に彫られた文字が
日本で初めて使われた
いわゆる「明朝体」で、
製本しやすいように考えられた割付が
現在の原稿用紙の起源なのだそうです。

当時作られた物が
現代でも日常的に使われているわけですね。

そして今でも
300年以上前の版木を使って
手刷りで教本が作られています。

機械で印刷された物より
手刷りを好まれる方が多く
たくさんの注文があるそうです。

宝蔵院を後にし
再び歩き始めます。

スタートから約10キロ、
本格的な山道に入りました。
標高443メートルの岩間山です。

この日は雨こそ降っていませんが
梅雨の真っ只中。
高い気温と湿度に
体力を奪われます。

大量の汗をかきながら歩いていると
遠くの方から…

バァーーーーーン~~……

この音を文字化するのが
とても難しいのですが
どうやら銃声のようです。
ちょっとドキっとしました。

この銃声と思われる音、
一度だけでなく何度も聞こえてきますし、
どうやら我々が歩いて行くほうから
聞こえてきます。

そうするとこんな看板が。

京都笠取国際射撃場

ここは京都笠取国際射撃場
どうやらここから
発砲音が聞こえてきたようです。

せっかくなので
見学させてもらおうと敷地内に入ると

バァーーーン~~!!

さっきよりもっと大きな銃声が!

大きな銃声にうろたえる二人

射撃場に行くと
ライフルを構えた人たちが
クレー射撃の練習をしていました。

射撃愛好家の皆さん
くっすん
くっすん

あの~、そのライフルっておいくらぐらいするんですか?

河田
河田

いきなりお金の話??

僕のは145万円しました

河田
河田

ええ~!?けっこうするんですね!奥様は了承してくれたんですか?

もちろんです(笑)

ライフルを所持するのに警察から身辺調査がありいろいろ調べられますよ。ライフルを所持しても大丈夫な人物かどうか判断されるんです。

河田
河田

へえ~~、そうなんですか!?

夫婦喧嘩してたらライフルを購入できないですよ、嫁さん大切にしないと(笑)

くっすん
くっすん

ということは、クレー射撃は夫婦愛の象徴なんですね

初めて見るクレー射撃に
テンション上がったまま
射撃場を後にしました。

射撃場は岩間山の中腹、
山道がまだまだ続きます。
この急勾配には苦労しました~

険しい山道が続きます

山頂の標高443メートル地点の
展望台から素晴らしい眺望が。
疲労困憊でしたが
この景色に少し癒やされました。

展望台から琵琶湖まで眺めることができます

京都の寺田屋から約25キロ。
やっと岩間寺に到着です!

正法寺(岩間寺)

  • 宗派  真言宗醍醐派
  • 開祖  泰澄大師
  • 創建  722年
  • 御本尊 千手観世音菩薩

この岩間寺は歴史に登場する
あの有名人が訪れています。

それはなんと俳人の松尾芭蕉
芭蕉は境内のこの池をみて
あの句を詠んだそうです。

古池や
蛙飛び込む
水の音

あの有名な俳句は
このお寺で生まれたんですね。

くっすん
くっすん

僕も一句うかびました

河田
河田

いや、いいです。大丈夫です。

くっすん
くっすん

心配しないでください、自信ありますんで

河田
河田

そのメンタルの強さ、やばいね

くっすん
くっすん

では…詠みます

夢の中
夏風感じ
岩間寺

…………。

河田
河田

ほら、やめといたらよかったのに~

コメント

  1. 香織 より:

    ここのご住職 とても親切な方でした😊

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