【三室戸寺】西国三十三所巡礼・第十番札所(京都府宇治市)

西国三十三所巡礼

京都府木津川市から歩き始めます。
城陽市を経て約23キロ、
宇治市の三室戸寺がゴールです。

目の前が京都と奈良を結ぶ奈良街道です

この日は梅雨のど真ん中でしたが
幸い雨は降っていませんでした。

三室戸寺はあじさいで有名なお寺で
ちょうど見頃なので楽しみです。

木津川から数十メートル離れた所に
常夜灯が建てられています。
昔はこの常夜灯のすぐそばまで
川だったみたいです。

現在の木津川からは数十メートル離れたところにこの常夜灯があります

またここは昔から木材を船に積んで
各地に送る流通の拠点になっていました。

「津」という字は
港という意味がありますので
木材を送る港で「木津」という
地名がつけられそうです。

昔は大雨が降ると度々氾濫していたという木津川

木津川のすぐそばにある
大智寺にやってきました。

大智寺

大智寺の山門
大智寺の本堂

大智寺は
創建当時橋柱寺きょうちゅうじという名前でした。

鎌倉時代のお話です。
木津川泉大橋という橋が
架かっていたのですが
木津川の氾濫で流されてしまいます。

破壊されてしまった橋は
一本だけ橋柱が残り
不思議なことに
光り輝いていたそうです。

その柱からつくられたのが
御本尊の文殊菩薩
そこからお寺は
橋柱寺と名付けられました。

御本尊の文殊菩薩

大智寺を後にし
住宅地を歩いていると…

葉っぱの上にいたのは…
河田
河田

捕まえた!

くっすん
くっすん

何を捕まえたんですか!?

河田
河田

これ見て~

くっすん
くっすん

むむむ、これはもしかして!!

くっすん
くっすん

ハエですね

河田
河田

ハエじゃなくてホタル!

この辺りは
多くのホタルが生息しています。
近くには谷川ホタル公園があり
ゲンジボタルの生息地として有名です。

ホタル一匹で盛り上がる6人のおじさんたち

蛍を逃がしてやり
歩くこと約1時間半。
宇治川のそばにある
橋姫神社を訪れました。

橋姫神社

宇治川のそばの橋姫神社

ご祭神である瀬織津比咩せおりつひめこと橋姫は、
宇治橋の守護神であり、
人の苦しみを断ち切り
罪穢れを洗い流してくれる神様でもあります。

また、縁切りのご利益があるとされていて
例えば男女の縁を
絶ちたいという人が
参拝に訪れる神社としても
有名です。

橋の中央部分の出っ張っている部分を「三の間」といい、豊臣秀吉がお茶を点てるため水を汲んだ場所と言われています。

宇治川を渡ると
お茶屋さんを発見しました。

通圓

趣のある外観です

ここはお茶の老舗通圓
創業はなんと1160年!

初代通圓は橋守の仕事をしていて
その傍ら通行人に
お茶を振る舞ったのが
始まりです。

初代通圓
お茶をいれてもらいました
通圓の玉露
香りが良くまろやかでとても美味しかったです

宇治川の水は「天下の名水」といわれ
あの豊臣秀吉
宇治川の水で点てた茶を好んだそうです。

他にも徳川家康を始め諸大名も
ここでお茶を飲んだことが
記録に残っています。

美味しいお茶をいただくと
不思議と癒やされたような
気分になりました。
昔の旅人もお茶で一服して
旅を続けたのかもしれません。

三室戸寺まであとちょっと、
先を急ぎます。

緩やかな登り坂、
さらに石段を上って
ようやく三室戸寺に到着しました。

三室戸寺

  • 宗派  本山修験宗
  • 開祖  行表和尚
  • 創建  770年
  • 御本尊 千手観世音菩薩
三室戸寺の本堂
三室戸寺のご朱印

三室戸寺のあじさいを一目見ようと
大勢の参拝客が訪れます。
その数およそ一万株です。

あじさいという名前の語源には
諸説ありますが、
藍色が集まったものを意味する
「あづさい(集真藍)」からきた
とする説が有力です。

またあじさいは
土壌の性質によって
色が変わります。

江戸時代では
「色が変わる=君主を代える」
という連想をさせるため
武士の間では
あまり人気のない花だったそうです。

昔の人たちは
想像力が本当に豊かですねぇ。

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