【ルーマニア|ドナウ・デルタ】60日間ほぼ世界一周

ヨーロッパを流れるかの有名なドナウ川を取材するためルーマニアへ。

ルーマニア
首都  ブカレスト
人口  約1900万人
公用語 ルーマニア語
通貨  レイ

今回はブルガリアソフィアから車で移動です。その距離約650キロメートル。夜通し車を走らせます。

道が舗装されていない区間も多く車体が上下にガタガタ揺れてしんどかったです~。日本の道路はよく整備されているなあと改めて思いました。

ドナウ川

ドナウ川のそばに位置するトゥルチャ

到着したのはルーマニア東部のトゥルチャ。ここから船に乗ってドナウ川を下ります。

ドナウ川ドイツに水源があり、オーストリア、スロバキア、ハンガリー、クロアチア、セルビア、ルーマニア、ブルガリア、モルドバ、ウクライナなどを通り黒海に流れ込むヨーロッパで二番目に長い2888キロメートルもある川です。

穏やかな流れのドナウ川

そしてドナウ川といえば美しく青きドナウが日本でも有名ですよね。

「美しく青きドナウ」

作曲したのはオーストリアの作曲家ヨハン・シュトラウス2世です。特にヨーロッパでは今でも絶大な人気を誇ります。

「ワルツ王」と呼ばれたヨハン・シュトラウス2世(1825-1899)

当時オーストリアは戦争で大敗を喫しました。傷ついた国民を勇気づけようと1867年に男性合唱曲として作られたのが美しく青きドナウなんです。

元々は合唱曲だったんですねぇ。

トゥルチャから船に乗って河口近くの町に向けて出発です!この日は快晴で最高のクルージング日和でした。

船に乗って出発~!快適です!

ちなみにドナウ川の対岸はウクライナです。ドナウ川が国境になっているのですね。

トゥルチャを出発して約4時間。ドナウ川には支流がたくさんあり川を下っていくとだんだん川幅がせまくなってきました。

到着したのはペリプラバという小さな町。ここで一泊して明朝早くからドナウ川での漁に連れて行ってもらいました。

早朝のドナウ川は水面に水蒸気が立ち込めてとても幻想的です。

幻想的な風景が広がる早朝のドナウ川

漁師のアディさんが前日に仕掛けた大きな網。ゆっくりと引き上げます。

アディさんがそっと網を引き上げます。

すると網に掛かったのは大きなナマズ!ドナウ川ではよく獲れるそうです。それにしても大きいですねえ~

体長約50センチのナマズ

せっかくなので私も別の網を引きあげさせてもらうと、こちらにもナマズがかかっていました~!めちゃくちゃ重たい!

ずっしり重たくてぬるぬるした手触り。

この辺りの町ではアディさんのようにドナウ川での漁で生計を立てる人が少なくありません。

歴史的に大きな川のそばには文明が発展するわけですが、ここドナウ川も例外ではありません。

この旅で以前取材したブラジルのアマゾン川エジプトのナイル川でも川が生活の中心だという人たちが大勢いたことを思い出しました。

せっかくナマズが獲れたのでアディさんが調理してごちそうしてくれることになりました。

メニューはナマズのスープ。こちらではポピュラーな一品だそうです。

ナマズと野菜を入れ、味付けは塩と酢だけです。

庭の大きな鍋で煮込むこと約1時間。

豪快に盛り付けられたナマズ。いただきまーす!

ナマズを煮込んだ料理の完成です。
「いただきます!」

味はやや淡白ですが身が大きくて食べ応えがあります。部分的にゼラチンのような食感もあり美味しいです。

お世話になったアディさん一家にお礼を言って目指すのは大自然が残る世界遺産です。

「ありがとうございました!」

ドナウ・デルタ

やってきたのは町からさらに東、ドナウ川の河口付近の世界遺産ドナウ・デルタです。

辺りは木々が生い茂り茶色い土の道を歩いていると遠くに鳥の大群を発見しました!

鳥の大群を発見!

ペリカンの群れです!

ここはドナウ・デルタは湿地帯でドナウ川黒海に流れ出す河口の巨大な三角州。1991年に世界遺産に登録されました。

手つかずの自然が多く残りヨーロッパはもちろんアジアやアフリカからも渡り鳥がやってきます。そしてペリカンたちの繁殖地にもなっているのです。

近寄っていくと警戒して飛び立ってしまいました。

鳥類だけでなく動物や魚の種類も大変多く、世界でも有数の野生動物の生息地になっているドナウ・デルタ

ドナウ川は、美しく、青く、そして自然豊かな川でした。

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