【行願寺、頂法寺】西国三十三所・第十九番札所、第十八番札所(京都市)

西国三十三所巡礼

歴史の街、京都。
「昔の人は偉かった」としては
取材したい場所の宝庫です。

今回は上賀茂神社から行願寺へ、
さらにそこから
約1.5キロ離れた頂法寺へと
札所2か所を目指します。

上賀茂神社

上賀茂神社
賀茂別雷神社(上賀茂神社:かみがもじんじゃ)公式Webサイト
上賀茂神社は、京都でもっとも古い神社であり、雷(いかづち)の御神威により、厄を祓いあらゆる災難を除き給う厄除(やくよけ)明神・落雷除・電気産業の守護神として広く信仰されています

出発地点の
上賀茂神社(世界文化遺産)は、
正式名称が賀茂別雷神社かもわけいかづちじんじゃです。

ここ上賀茂神社の神紋は二葉葵で
神と人の縁を導くとされ
古代より大切にされてきました。

江戸時代徳川家の
「葵の御紋」は有名ですが、
西暦1610年から275年間
上賀茂神社の葵を
徳川家に献上する儀式が
続けられてきたそうです。

上賀茂神社
出発して約9.5キロ、
1450年に建立された
龍安寺を訪れました。

龍安寺

龍安寺
大雲山 龍安寺|Ryoanji

龍安寺の石庭を一目見ようと
大勢の観光客が訪れます。

幅22m、奥行き10m、
白砂の上に大小15の石が
置かれています。
見る人、見る場所によって
受ける印象は様々なようです。

龍安寺の石庭

1975年に
イギリスのエリザベス女王
龍安寺を訪問されて
この石庭を絶賛されたことが
当時世界的なニュースに
なったそうですよ。

また龍安寺には
特別な蹲踞つくばい
あります。

蹲踞つくばいとは茶室の前に
置かれている手水鉢のことで、
龍安寺には水戸黄門でお馴染みの
水戸光圀が寄進したという
蹲踞つくばいがあるのです。

一般公開されているのはレプリカで、
奥の茶室前に
本物の蹲踞つくばい(非公開)があり
今回は特別に
見せていただくことができました。

非公開の蹲踞
「吾唯足知」

真ん中が「口」になっていて
上下左右の字と組み合わせると
吾唯足知(われただたるをしる)
と読むことができます。

己をよく知り貪欲になりすぎず
謙虚であるように、
という意味だそうです。
深いな~。

ここからは余談ですが、
蹲踞(つくばい)と、
相撲などでつま先立ちの状態で
腰を下ろす姿勢
蹲踞(そんきょ)
同じ漢字です。


蹲踞(つくばい)
手を清める姿勢が
蹲踞(そんきょ)の姿勢に
似ているからですかねえ。

ちなみに
「蹲」一字でも
「つくばい」と読みます。

龍安寺を出て東へ。
北野天満宮の前を通って
京都御苑を経由し
第十九番札所、
行願寺(革堂)に到着です。

行願寺

革堂行願寺
第十九番札所・革堂行願寺
  • 宗派  天台宗
  • 開祖  行円上人
  • 創建  1004年
  • 御本尊 千手観世音菩薩
霊麀山 革堂 行願寺

行願寺の本堂は革堂と呼ばれます。

開祖の行円上人が、
子を身ごもった母鹿を
射止めてしまったことを悔いて
それ以降その鹿の革を
身にまとったことから
革堂と呼ばれるように
なりました。

御本尊は秘仏で
毎年1月17日と
18日に開帳されます。

行願寺の御朱印

行願寺でお参りをし
次の札所、頂法寺に向かいます。
距離は約1.5キロです。

疲れた表情で寺町京極商店街を歩く二人

人通りの多い寺町京極商店街を
抜けていきます。

ジャージ姿で菅笠を背負った
おっさん二人が
疲れた表情でヨタヨタ歩く姿は
かなり目立ちます。

辺りが薄暗くなってきましたが
なんとか頂法寺
着くことがでしました!

頂法寺

頂法寺
第十八番札所・頂法寺
  • 宗派  天台系単立
  • 開祖  聖徳太子
  • 創建  587年
  • 御本尊 如意輪観世音菩薩
『六角堂』 紫雲山 頂法寺|聖徳太子創建、いけばな発祥の地
京都の街中に佇むお寺、六角堂のホームページです。紫雲山頂法寺『六角堂』は、聖徳太子創建の寺であり、いけばな池坊発祥の地でもあります。西国三十三所と洛陽三十三所それぞれの巡礼地にもなっており、六角堂には日々たくさんの参拝者が訪れます。

頂法寺は六角形のお堂があることから
通称六角堂と呼ばれています。

上から見るとお堂が六角形なのがよくわかります

初代住職は小野妹子です。
遣隋使として
中国に渡ったことがある小野妹子
そこで仏に花を供えるしきたり
いわゆる仏前供花を
学んできており、
ここ頂法寺でもそのしきたりを
重んじたそうです。

それ以降頂法寺の住職は代々
池のほとりの坊(僧侶の住居)に住み
池坊(いけのぼう)」と呼ばれ
仏さまに花を
供えるようになります。

江戸中期から後期にかけて
この池坊の技術が広く伝わり、
生け花は庶民のたしなみへと
変化していきました。

せっかくの機会なので
私たち二人も生け花を
体験させてもらうことにしました。

くっすん
くっすん

さて、お手並み拝見といきますか~

河田
河田

なんなの、そのノリ?

人生初の生け花に挑戦

二人とも初めての生け花。
くっすんは作業をしながらも
しゃべり続けます。

くっすん
くっすん

…いい、すっごくいいねえ

くっすん
くっすん

きてる、きてる、コレきてるわ~

くっすん
くっすん

ふぅ~~、ははぁーん、うぅ~~~ん

河田
河田

静かにしてくれへん!?

そして完成した二人の作品がこちら。

左 くっすんの「宝船」  右 河田の「吾唯足知」

くっすんのテーマは「宝船」、
花器がくっすんで、
花が家族を表しているそうです。


私河田は龍安寺蹲踞つくばいから
「我唯足知(われただたるをしる)」です。
派手に飾らず謙虚を表現しました。

作品の出来栄えはさておき、
これほど花と真剣に
向き合ったのは初めてですし
生け花発祥の地で
貴重な経験をさせていただきました。

頂法寺の御朱印

コメント

  1. chiko より:

    吾唯足知(われただたるをしる)忘れていた良い言葉を思い出させていただきありがとうございます!!

    やはり昔の人は偉かったは凄い存在です!!同じ道を辿ってみたいです。地図がわかりやすくて助かります(*^^*)

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